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3月8日から11日間、地中海クルーズを中心としたヨーロッパ旅行に出かけた。世界4位(総トン数)の大型客船での初クルーズ。働き者の日本人にぜひ体験してもらいたい、ゆったりとした優雅な旅であった。現役のサラリーマンがそんなに長く休めないと言われそうだが、一緒に乗船していた欧米人にとってはあたりまえのようだった。日本では「働き方改革」や「働くことの意識改革」が必要だと思った。旅行費用はすべて含めて約25万円(窓のない内側船室)、旅行会社はJTB旅物語(添乗員同行)だった。
☆SHIP DATA
船名:MSCメラビリア Meraviglia 総トン数:167,600トン 全長:315.83m 全幅:43m
初就航年:2017年6月 乗客定員:5,714名 船籍:マルタ
3月8日(木)バルセロナへ
23時35分に関西空港からドバイ乗り継ぎでバルセロナへ。関西空港からドバイまでは約11時間。これが一番長いフライトで辛抱が必要。ドバイからバルセロナは約7時間半。前の11時間が長いのでそれよりも短い7時間半は比較的楽であった。
3月9日(金)ドバイからバルセロナ、そして地中海クルーズ出発
バルセロナ空港へは昼過ぎの到着。着後バスでバルセロナ港へ移動してメラビリアに乗船した。バスが船に近づくにしたがって巨大な船体が視界全体を覆ってしまい、その大きさに圧倒された。乗船手続を行い、空港と同様な手荷物検査を受け、船の中に入った。それほど厳しいものではなかったが、空港と違うのは1人ずつ写真を撮られたこと。これは乗船手続完了後に配付されるクルーズカードを乗船口のチェックゲートで機械に通すたびにディスプレイにその写真が表示されるのである。本人確認を個人写真でも行うのである。このクルーズカードは部屋の鍵でもあり、船内用支払用具でもある。
3月10日(土)マルセイユMarseille 寄港
今日は南フランスのアルルとニースの間にあるマルセイユへ寄港。船は街の中心からやや離れた商業用の港に接岸した。専用バスに乗り、車窓から旧港を見ながらロンシャン宮へ。「宮」とつくが本当は王様の宮殿ではない。水不足で困っていたマルセイユの街に水がもたらされるようになったことを祝賀した記念建造物であった。当時の人々の喜びの大きさがうかがえる。ファロ宮を見学の後、丘の上にあるノートルダム・ド・ラ・ギャルドバジリカ大聖堂へ向かった。ここからの眺めは最高であった。港と街の中心部をパノラマ風に一望できるのである。観光後、船に戻り船内で昼食。
![]() ロンシャン宮 |
![]() ファロ宮 |
![]() ラ・コルニッシュ |
![]() 旧港 |
![]() ノートルダム・ド・ラ・ギャルドバジリカ聖堂 |
![]() ノートルダム・ド・ラ・ギャルドバジリカ聖堂内部 |
![]() ノートルダム・ド・ラ・ギャルドバジリカ聖堂からの眺め |
![]() ノートルダム聖堂からマルセイユを眺める |
3月11日(日)ジェノヴァ Genova 寄港
クルーズならではの時間を午前中味わう。下船観光が午後からなので、午前中ストレッチ体操とエアロビクスに参加した。日頃の運動不足のため、楽しむというよりハァハァいいながらインストラクタについていくのがやっとだった。
イタリア1つ目のジェノヴァに寄港。イタリア最大の貿易港であるジェノヴァは古くから港町として栄え、中世においてはアマルフィ、ピサ、ヴェネツィアなどと競いながら海洋国家として大いに繁栄した。そのジェノヴァ共和国時代の輝かしい繁栄ぶりを象徴するのが「ガリバルディ通りとロッソの宮殿」(正式には、レ・ストラーデ・ヌオーヴェとパラッツィ・デイ・ロッリ制度)である。要するに「貿易御殿通り」とでもいうような宮殿群である。その通りを歩きながら観光した。ロッソの宮殿、赤の宮殿、トゥルシ宮、フェッラーリ広場、サンロレンツォ大聖堂などを見ながら、最後はジェノヴァ王宮に入場して豪華な部屋を見学した。あいにくの雨だったがしっかりシャッターを押した。
![]() ストレッチ体操 |
![]() 雨のジェノヴァ港に入港 |
![]() ガリバルディ通り |
![]() フェッラーリ広場 |
![]() トゥルシ宮 |
![]() サンロレンツォ大聖堂 |
![]() ジェノヴァ王宮 |
![]() 王宮内部 |
![]() 王宮内部 |
![]() 王宮内部の天井の絵画 |
3月12日(月)チヴィタヴェッキア Civitavecchia寄港 ローマ観光
イタリアで2つ目の港チヴィタヴェッキア(ローマの外港)に寄港した。バスでローマに行くまでに実質2時間余り。ローマの市街地でのバスの駐車規制がだんだん厳しくなり、駐車場が観光スポットから遠くなり、バスを降りてから歩く距離が長くなっているそうである。観光客が増えているそうだが、観光客にとって不便な観光地になっているようである。
最初は、世界最小の国、ヴァチカン市国(面積0.44平方㎞)へ。カトリックの総本山、イエスの弟子聖ピエトロ(ペテロ)が殉教した地に立つ世界最大の聖堂サン・ピエトロ大聖堂を見学する。私にとって2度目の訪問だが、やはりすばらしいスポットである。次に、約2,000年前の古代ローマ帝国時代の繁栄ぶりを現在に伝えるコロッセオなどの見学。前回訪れた時よりもかなり修復が進んでいた。そして、トレヴィの泉、スペイン広場。観光客はやはり多かった。
ローマ市内では今でも地面を掘り起こせばローマ時代の遺跡が出てくるところが結構あるそうである。
![]() サン・ピエトロ大聖堂 |
![]() サン・ピエトロ大聖堂 |
![]() コロッセオ周辺 |
![]() コロッセオ |
![]() ローマ市内の遺跡 |
![]() コロッセオ |
![]() ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂 |
![]() トレヴィの泉 |
![]() スペイン広場 |
▲”船旅のススメ!!!”
![]() その大きさに圧倒される |
今回、初めてのクルーズ体験であったが、そのすばらしさに感激したのでそのメリットを紹介する。
![]() 人が集まる船の中央部 |
![]() 迷路のような通路! |
![]() やっと部屋へたどり着いた |
![]() 思ったほど狭くなかった |
![]() 天井がスクリーンに |
![]() 天井スクリーンのパフォーマンスが素晴らしい |
![]() こどもの遊び場 |
![]() ミニ体育館 |
![]() 多彩なレストランでの料理 |
![]() いつでも食べ放題の食事 |
![]() 本格的な料理 |
![]() 毎晩、歌と踊りのショー! |
![]() マジックショー |
![]() 甲板が展望台! |
![]() 海から見た絶景 |
![]() 屋上プール |
![]() ゲームで遊ぶ! |
![]() 優雅な気持ちでフォーマル! |
![]() 遊び気分! |
![]() 阿波踊りではありません |
![]() この景色を見ながら朝食! |
◎時間の有効活用
船内の滞在時間が二重に活用できる。ひとつは観光地間の移動時間であり、もうひとつは娯楽時間でもある。通常のホテル滞在時間を移動時間として使うので、朝になると観光地についているのである。したがって時間的にも気分的にも余裕をもって観光に臨むことができる。そして、その移動時間にさまざまな娯楽活動を楽しめるのである。通常、バスや鉄道による長時間の移動時間は我慢の時間になることが多い。
◎船そのものが観光スポット
大型客船の場合、船が一つの村や町のような規模であるため、船そのものが観光スポットになるのである。
◎多彩なエンターテインメント
毎晩、たくさんのエンターテインメントがあり、飽きさせることがない。Jazz演奏とシルク・ド・ソレイユのサーカスが圧巻だった。
☆☆☆ Mediterranean Jazz(メディタレイニアン・ジャズ、地中海ジャズ)Jazzの演奏 ☆☆☆
◎食事は基本的に食べ放題
バイキング・スタイルのレストランがいつでも営業中である。さらにイタリアン・ステーキ・日本食などのレストランも追加料金なしで利用できた。
◎「甲板が展望台!海から見た観光地」
観光地を陸と海の両方から眺めて楽しむことができる。特にシチリア島のバレッタ港とマルタのパレルモ港はすばらしかった。
◎フォーマル・ドレス
フォーマルな服装もそれほど厳しいわけではない。堅苦しいのではないかと思っていたがそんなことはなかった。正装することで気分が改まり優雅な雰囲気に浸ることができる。
3月13日(火)シチリア島 パレルモ Palermo
![]() 甲板からのパレルモの街 |
![]() 甲板から見たパレルモ港 |
イタリア最後の寄港地パレルモに着いた。船の甲板からの眺望はすばらしいのひとことであった。船を降りてバスで観光に出発する時間は11時だったのでそれまで船の中でゆっくり過ごした。地中海のほぼ中央に位置するパレルモは、アラブ・ノルマンという南北から何度も侵略を受けたため、さまざまな文化が入り混じった独特な文化が残された街となった。19世紀の新古典様式でヨーロッパ屈指の規模を誇るマッシモ劇場、「パレルモのへそ」といわれる”四つ角”という意味のQuattro Cantiクァットロ・カンティやプレトリア広場、そしてパレルモの代表建築物である大聖堂。創建は1184年でその後600年にわたる外国支配の中で様々な建築様式が複合したとてもパレルモ的な建物です。そしてハイライトは、ノルマン王宮の中に設けられたパラティーナ礼拝堂。内部は大理石のアーチに素晴らしいモザイクが一面に輝いていた。
![]() クァットロ・カンティ1 |
![]() クァットロ・カンティ2 |
![]() マッシモ劇場 |
![]() パレルモ市街地 |
![]() 大聖堂 |
![]() マッシモ劇場 |
![]() プレトリア広場 |
![]() ノルマン王宮1 |
![]() ノルマン王宮2 |
![]() ノルマン王宮内部 |
![]() パラティーナ礼拝堂1 |
![]() パラティーナ礼拝堂2 |
3月14日(水)マルタ共和国首都 ヴァレッタ Valletta
港に入って陸に上がり、街を見て、また船に戻って港を出ていくまでが映画のシーンのような1日であった。特に入港と出港は映画のロケのような風景であった。クルーズ旅行の醍醐味を満喫した。添乗員さん曰く、「ヴァレッタは三大地中海美港の一つ。他の二つは、イタリアのベニス、モンテネグロのコトル。」ヴァレッタは海面からの高さが非常に高い城壁で囲まれた城塞都市でその城壁の高さが異常なほどであった。それは、オスマントルコからの攻撃を防ぐための城壁であり、その高さが敵の脅威の大きさを表わしていた。そこでその歴史を調べた。結論からいうと、とてつもない戦いがあったようである。16世紀にオスマン帝国からの大規模な侵攻にマルタは見舞われた。
1565年には180隻、4万人の兵がマルタ島に侵攻した。その時のマルタ島側は7000人弱しかいなかった。マルタ島側はオスマン帝国軍に必死の抵抗をみせた。多くの援軍にも助けられ、最終的にオスマン帝国を打ち破った。これが「マルタ包囲戦」である。この戦争の後、オスマン帝国のさらなる攻撃に備え、1566年に新たな城塞都市の建設が決定され、1568年に完成した。その時の姿が今のヴァレッタにほとんど残っているそうである。建物を城壁のように厚くし、もともとあった坂をうまく利用して防衛に向いた形に作りかえ要塞化したのである。
そういう経緯から、ヴァレッタという都市の名前はマルタ包囲戦を勝ち抜いた当時の騎士団長の名前ジャン・パリゾ・ド・ラ・ヴァレットから取ったそうである。
午前10時ごろ船を下りて徒歩で上陸し、城壁の上にある街へ行くために巨大な専用エレベータに乗った。城壁の高さを実感するものであった。エレベータを降りたところがアッパーバラッカガーデンであった。港全体を見渡せる眺望抜群の場所であり、自分たちの船(MSCメラビリア)も見ることができた。その後、街中をゆっくり歩きながら聖ヨハネ大聖堂などを見学した。
![]() バレッタ港 入港シーン1 |
![]() バレッタ港 入港シーン2 |
![]() 高い城壁を専用エレベーターで上がる |
![]() アッパーバラッカガーデンからのバレッタ港 |
![]() アッパーバラッカガーデン から自分の船を見る |
![]() 聖ヨハネ大聖堂 |
![]() 聖ヨハネ大聖堂内部 天井の絵が素晴らしい |
![]() 聖ヨハネ大聖堂内部の絵画 |
![]() 床にある騎士団員の墓碑 |
![]() バレッタの街中1 |
![]() バレッタの街中2 |
![]() 展望台からの絶景1 |
![]() 展望台からの絶景2 |
![]() バレッタ港の出港シーン |
3月15日(木)終日航海
3月16日(金)バルセロナ港下船、観光 Barcelona
7泊8日の地中海クルーズを終え、バルセロナ港へ戻ってきた。下船後はバスで市内観光。最初は、バルセロナ五輪・バルセロナ万博の会場となったモンジュイックの丘で下車。見晴らしがよく、バルセロナ市街が一望できた。中でもサグラダ・ファミリアがひときわその威容も誇っていた。その後、市街地観光へ。やはり定番のガウディの作品群を見学。彼が手掛けたカサ・バトリョ(バトリョ邸)とカサ・ミラ(ミラ邸)を車窓から見学。そして本家本元のサグラダ・ファミリアへ。2度目だが前回より工事が進んでいてより進化しているといった感じである。一般的な建物に多い直線的な美しさに対して、ガウディの建物は曲線的な美しさにその特徴がある。独創的である。午後からはカタルーニャ広場を起点に旧市街を散策した。ランブラス通り(テロ事件のあったところ)からサン・ジョセップ市場、カテドラル(大聖堂)、カタルーニャ音楽堂などを見学した。
![]() モンジュイックの丘眺め |
![]() 丘からサグラダファミリアを望む |
![]() カサ・バトリョ |
![]() カサ・バトリョ |
![]() カサ・ミラ |
![]() サグラダ・ファミリア1 |
![]() サグラダ・ファミリア2 |
![]() サグラダ・ファミリアの彫刻 |
![]() サグラダ・ファミリア内部 |
![]() 内部の色彩芸術 |
![]() 内部の色彩芸術 |
![]() ランブラス通り |
![]() サンジョセップ市場1 |
![]() サンジョセップ市場2 |
![]() カテドラル(大聖堂) |
![]() カタルーニャ音楽堂 |
3月17日(土)バルセロナから帰国の途に
14時50分にエミレーツ航空でバルセロナ空港からドバイ経由で関西空港へ。
3月18日(日)17時頃 関西空港到着