スイス旅行記

 

スネガ展望台からのマッターホルン

グリンデルヴァルトから見たアイガー

 幼い頃、「大きくなったらどこへ行きたい?」と聞かれ、この国の名前をよく言ったものである。その願いが今回ようやく叶った感じでワクワクしながら臨んだ。8月16日から8日間の旅であった。天候に恵まれ、目的の山々をほぼ目にすることができた。山の天候は変わりやすく高い山には雲がかかりやすいことを考えると幸運であったようだ。 ただ日本の異常高温を避けて避暑目的も兼ねていたが、これは見事に裏切られた。スイスも例年にない暑さだったようである。その証拠が次の事実である。標高約1000m台と約1300m台のホテルへそれぞれ2連泊、合計4泊したが、何とエアコンがついていないのである。氷河も溶けているようで異常気象が現実になっているようである。

☆スイスの基本情報 

 ■正式名称:スイス連邦 ■首都:ベルン ■人口:約808万人 ■面積:4.1万km² (九州より少し大)

 ■人種・民族:ゲルマン系、他 ■公用語:ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語

 ■通貨:スイスフラン  ■EUには加盟していない ■永世中立国 ■徴兵制あり

※スイス連邦の正式名称は4種の公用語で定められているが、硬貨や切手などのように4種を併記する余裕がない場合、単独で使用することが許されるラテン語の国名が定められている。それが、Confoederatio Helvetica コンフェデラチオ・ヘルベチカ(ヘルベチア国家連邦)である。通称はHelvetiaヘルベチア。 スイスという国名はフランス語の通称。4つの公用語、EUに未加盟、永世中立、徴兵制という事実から、スイスという国の成り立ちや民族的歴史的背景がわかる。 

☆旅行の基本情報 

 ■旅行社:阪急交通社 ■旅行費用:約27万円 ■添乗員同行

8月16日(木) 関西国際空港からバンコク経由でチューリッヒZurichへ

 関空からバンコクまでは6時間弱、バンコクからチューリッヒまでが11時間35分。 行きのこの12時間弱が一番長いのでこれをしのげば何とかなるという気持ちで”奮闘”した。

8月17日(金)チューリッヒ着後、ルツェルンLuzernへ

ルツェルン市街地を散策する。

☆カぺル橋:ルツェルンを流れるロイス川に架かるヨーロッパで最も古い屋根付木造橋である(14世紀建造)。ルツェルンを敵の攻撃から守るために造られたもので、橋の内側には17世紀に描かれたルツェルンの歴史についての一連の絵がある。この橋の名は近くにあるセント・ピーターズ・チャペルという教会にちなんで名付けられた。カペルとはチャペルのことである。橋に隣接する、八角形でレンガ造りのトンガリ屋根の塔が特徴的で、これがルツェルンのトレードマークとなっている。 

☆ライオン像:この像は、1792年に勃発したフランス革命の際、フランスのルイ16世とマリー・アントワネットを守るために最後まで勇敢に戦って命を落としたスイス兵を讃えて、1821年にデンマークの彫刻家、トルバルセンによって制作されたものである。 

 ルツェルン観光の後はユングフラウ地方のグリンデルヴァルトGrindelwaldへ移動して宿泊。 

岩に彫り込まれたライオン像

瀕死のライオン記念碑ともいわれる

カペル橋とチャペル(右の白壁の建物)

カペル橋

晴天のルツェルン市街地、暑かった

のどかなルツェルン市街の風景

ルツェルン市街の花のモニュメント

 

8月18日(土)4大名峰その1:ユングフラウ3山観光

 グリンデルヴァルトの駅から鉄道でインターラーケン・オプト駅へ。 以下はスイス政府観光局のWebページより引用。 

 眼下に美しいブリエンツ湖、トゥーン湖とインターラーケンの町、正面にはアイガー、メンヒ、ユングフラウの3名山を含むアルプスの山々が広がるハーダー・クルムは、インターラーケン・オスト駅から川をはさんで向かいの駅から発着するケーブルカーが麓駅からわずか8分で山上駅に結びます。 

 天気は晴れだったが、あいにく3山に雲がかかっていてユングフラウのみ写真におさめる。快晴の時の素晴らしい写真がスイス政府観光局のWebページに掲載されており引用もOKだったので掲載する。 写真の一番左がアイガー、そしてメンヒ、ユングフラウ。

 

 ハーダークルム展望台から下山したのち、展望台から見下ろしたインターラーケンの街を散策。ラーケンというのはドイツ語で湖を表わすのでインターラーケンとは湖と湖の間の街という意味だそうである。こじんまりとした街で日本との友好関係もあり日本庭園もあった。そして昼頃にはグリンデルヴァルトの街へ戻った。それからは自由行動だったのでホテルの近くにあった日本語観光案内所でアドバイスをもらった。その結果、ロープウェイに乗ってフィルスト展望台へ上ることにした。これが実によかった。冬はスキー用なるゴンドラに乗って標高2200mのフィルストの山頂へ着いた。グリンデルヴァルトの標高が1034mだったの別世界に降り立ったような感じであった。約1時間ほどハイキングをした。空中散歩のような施設もあり、牛やヤギの放牧もあり、のどかな雰囲気の中でいい汗をかいた。以下、スイス政府観光局のWebより引用。 

 グリンデルワルト(グリンデルヴァルト)から簡単にアクセスできる展望ポイントとして人気のフィルスト。フィルスト山頂までグリンデルワルトからロープウェイで結んでいます。眼下にはグリンデルワルト谷、正面にはシュレックホルン、ヴェッターホルン、アイガーなどベルナーアルペン(アルプス)の名峰群が広がる眺望が魅力です。 

急峻な斜面を上るケーブルカー

雲から顔を出すユングフラウ

かろうじて見えるアイガー、メンヒ、ユングフラウ

ユングフラウ

ハーダークルム展望台からの眺め

展望台から見下ろすインターラーケンと湖

展望台の人々に近づくパラグライダー

グリンデルヴァルトからフィルストまでのロープウェイ

フィルスト展望台

フィルストから見える山々

シュレックホルン

この地方のヤギ

放牧されている牛

フィルスト山頂付近

8月19日(日) スリル満点のスイスの山道! 感動の氷河内部体験! ミシャベルアルプス!

 グリンデルヴァルトからバスでアンデルマットへ向かう。その道路は急峻な斜面にへばりつくように作られたヘアピンカーブ状(ヘビ状)の山道で二つの峠を越えた。水の色が少し変わっていた湖(グリムゼル湖)が近くにあるグルムゼル峠。もう一つは、ローヌ氷河が近くにあるフルカ峠である。峠のベルヴェデーレという所にある売店に氷河へ行くことができる入口がある。入って少し歩くと壮大な氷河が眼前に現れた。さらに進むと氷河の内部に続くトンネルのような通路があり、氷河内部をぐるっと一回りできた。”文字通り一面氷の世界!氷河は青かった!” 初めての経験だったので感動した。そのあとは再びスリルのある山道をバスで移動。アンデルマットに着いてからは氷河特急パノラマカーに乗ってブリークへ向かう。ブリーク駅で下車後再びバスでサースフェーへ向かう。サースフェーに着いたのは夕方だったが、ヨーロッパの夏は日が長く、十分明るかった。そこではスイスの最高峰ドムを含むミシャベルアルプスを鑑賞。 

斜面にヘビ状の道

ガードレールの代わりに石

グリムゼル湖(人工湖)

湖畔にホテル

ローヌ氷河

氷河内部

暑かったので水滴が落ちていた

氷河が作ったなめらかな岩

峠付近の風景

サースフェーからみるミシャベルアルプス(右から2つ目がドム)

夕方だったが明るいのでアルプスが見えた

かつて使われていた住居(ねずみ返しがある)

雄大な氷河

氷河特急に乗る スイスは鉄道が充実

8月20日(月)4大名峰3:マッターホルンMatterhorn(標高4,478m)観光

 マッターホルン観光のベースといえばツェルマットZermattだが、ツェルマットは環境規制で通常の車の乗り入れが制限されているため、ひとつ手前のテーシュからシャトル列車でツェルマットへ行く。そこからは、地下ケーブルでスネガ展望台(標高2,288m)へ上がる。天候に恵まれ、雲がほとんどかかっていないマッターホルンを見ることができた。おまけにスネガ展望台では地元の人々による民族音楽をきかせてもらった。アルペンホルンやヨーデルを聴きながらのマッターホルンは格別であった。いい思い出を作らせてもらった。

 

地下ケーブルカー

ツェルマットから見たマッターホルン

ツェルマットからのマッターホルン

ほとんど雲がかかっていないマッターホルン

スネガ展望台周辺

快晴のマッターホルン

ツェルマット

 

8月21日(火)4大名峰4:モンブランMont Blanc(標高4,810m)観光

 テーシュのホテルを出て、バスでシャモニーへ向かう。シャモニーChamonixはフランスになる。モンブランはスイスとフランスとイタリアの接点に位置する山である。フランス語でモン (Mont) は「山」、ブラン (Blanc) は「白」で、「白い山」の意味である(一部ウィキペディアより引用)。シャモニーから見えたモンブランは文字通り雪に覆われ、「白い山」であった。シャモニーからロープウェイを2つ乗り継いでエギーユ・デュ・ミディ展望台Aiguille Du Midi(標高3,842m)へ上がった。シャモニーの標高が1,036mなので3,000m近く上るのである。シャモニーの気温がたぶん20度台で展望台は1度だった。シャモニーからモンブランを見ることができたが、展望台に上がったときは残念ながら雲がかかってしまった。それでも富士山より高い位置からの景色は別世界であった。よくもこんな切り立った山に大きな展望台を作ったものだと感心した。シャモニーの街がいわゆる下界という感じで見ることができた。また周辺を見ると歩いて上ってくる人が尾根に見えた。素晴らしい眺望であった。 

左の方に丸みを帯びた白いケーキのような山がモンブラン

シャモニーから見たモンブラン

シャモニーの街

展望台へ上るロープウェイ

エギーユ・デュ・ミディ展望台

急峻な岩山に立つ展望台

雲がかかるモンブラン

展望台からの景色

歩いて登ってくる人々

展望台からの景色

空中散歩、下界が見える

岩山の頂上に作られた展望台施設

 

 モンブランから下山後、世界遺産ベルン旧市街へ立ち寄った。ベルンへの途中、スイスらしい美しい景色があったのでカメラに収めた。その後チューリッヒへ向かう。 

ベルン旧市街

ベルン旧市街(世界遺産)

スイスらしい風景

 

8月22日(水)空港へ 

  13:30チュリッヒからバンコク乗り継ぎで関西国際空港へ 機中泊 

8月23日(木)15:55関西国際空港着 

 

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